生徒を観察して

今年度はいろいろなパターンの中1がいるので、これまでの生徒と比較して、「こうじゃないかな」と思ったことがあります。

今年度の中1は

A…当塾に小3から通い中学受験を経験。第1志望校合格。

B…他塾から小6時に当塾に移り中学受験を経験。第1志望校合格。

C…当塾に小5の夏から通う。中学受験はせず、地元の公立中学に通う。

D…当塾に中1の10月から通う。中学受験はせず、地元の公立中学に通う。

の4名。

中高生には

「定期試験勉強は約2週間前から始める」

「定期試験勉強は受験勉強と同じ。つまり1日中勉強。平日なら5時間以上、休日なら8時間以上」

と言っています。他に各科目具体的な試験範囲を書き出す、試験までの予定を立てるといったことも伝えています（予定の立て方もアドバイスしています）。

そして中高生には定期試験で一定の条件をクリアすれば「ご褒美」を与えることにしています。

4名とも初めて「定期試験」を経験したわけですが、Aは初回から条件をクリア、B,Cは2学期末試験で初めてクリア、Dは2学期末試験が当塾に来て初めての試験でしたがクリアできませんでした。

BとCを比較すると、初回の定期試験では平均割れする科目もありましたが、2度目からは全科目平均以上になりました。

4人、そして高1の2人（2人とも当塾で中学受験経験）を見ていると

⓵中学受験を経験した者は上記アドバイスだけでスイッチが入りやすい

②当塾で中学受験を経験しても、その受験勉強期間の長さで違いが生じる（当塾で長く受験勉強期間を過ごした方が結果が良い）

のではないかと思いました。

⓵に関して

アドバイスを真摯に受け止めるかどうかにもよるでしょう。

当塾で中学受験を経験している者は、受験時代に厳しく指導しているので、アドバイスを受け入れやすいです。また勉強時間に関しても「中学受験の時に比べれば、そう大変ではない」と思えるでしょうし、長時間の勉強にも慣れています。

しかし中学受験を経験していない者は、勝手に「勉強とは1時間程度するもの」とか「塾に行ってするもの」と思い込んでいる節があります。また部活や遊び、習い事は長時間できても、それらと同じ時間勉強することには耐えられないのではないでしょうか。

②に関して

当塾では中学受験をする生徒に対して、勉強だけでなく勉強の仕方も指導します。例えば復習の仕方とか暗記の仕方とかです。ノートの使い方もそうです。

それらを身につけるには一定時間必要になってきます。

AとBで定期試験の結果に違いが生じたのは、Aには勉強の仕方を十分指導できたのに対し、B

は当塾に来るまで他塾に通っていたということもあり、これまで他塾で身についてしまった悪いクセを直す必要がありました。そのうえで正しい勉強の仕方を指導する必要があったのですが、本番まで十分な時間がなく、ある程度妥協した部分があります。それが影響したのではないかと思います。

AにせよBにせよ、中学受験で合格し中高一貫校に入ったので、焦る必要はありません。6年間の1年目ですから。

しかしCとDは高校受験があります。公立を狙うなら3年間の成績が重要になります。だからこの1年目も大事なのですが…そういうことを、本人だけでなく保護者もわかってらっしゃるかどうかですね。