どういう所を見るか
普段、生徒や保護者のどういう所を注意深く見るかというと、次の3点です。
1.渡したプリントを丁寧に扱うか。しっかり整理整頓できているか
2.おやつなどを配った時、生徒はもちろん保護者も御礼の連絡をしてくるか
3.生徒がしっかり挨拶できるか。注意されたりした時に謝れるか。
勉強と全然関係ないと思われるかもしれませんが、こういうことができる子は、たとえ今勉強ができなくても、必ず上がります。
1.について
小中学生が渡したはずのプリントがなかったり、クシャクシャになったプリントを取り出したりすると(中学生でそんな子は、もう末期です)、生徒のカバンから入っているものを全て取り出し、私が整理整頓し、保護者に連絡します。
そして今後渡すプリントをどう仕分けていくかも紙に書いたりして説明し、その通りさせます。
もとからそういうことができる子は、勉強を教えても理解が早いです。またこうやって私が整理整頓して教えた後、ちゃんと整理整頓できる子も、伸びます。しかししばらくしてまたグチャグチャになるような子はなかなか伸びません。
しばらくしてまた同じ状態になるということは、その生徒の家庭で整理整頓が日常的に行われていない、または整理整頓の大切さを保護者がしつけていないのでしょう。
以前、カバンの中がグチャグチャの生徒がいました。もちろん整理整頓したのですが、後日、生徒の自宅にプリントを届けると、家の前が子供の自転車などで散らかっていました。それを見て「なるほどね」と思った記憶があります。もちろん勉強を教えても…
他にも、当塾では毎月「勉強会だより」という、壁新聞みたいなものを配布しています。そこで生徒の1ヶ月の様子を見て感じたことを直接的・間接的に書いています。それ以外に塾の休みの日などの連絡事項も記してあります。そのため、生徒だけでなく保護者にも読んでいただくようにお願いしています。にもかかわらず、塾が休みの日に生徒が来たりすることがあります。それはつまり、生徒や保護者が勉強会だよりに目を通していなかったり、連絡事項を把握していない表れでしょう。そういう家庭の子はなかなか学力が伸びません。
2.について
私は幼い頃、親に「友達の家に行っておやつとか出されたら報告するように。御礼を言わんとアカンから。御礼を言わなければ『子供にどういうしつけをしているんや』と私たち親が恥をかく」としつけられました。それが染み付いているのでしょう。
生徒におやつなど配ると、そりゃ「ありがとうございます」と御礼を言います。言わない生徒はほぼいません。しかしちゃんと聞こえる大きさでお礼を言う子とそうでない子がいます。また、お皿を下げたりする時に「ごちそうさまでした」と言う子もいれば、言わない子もいます。
保護者でも、お礼のメールを送ってこられる保護者とそういうものが全くない保護者に分かれます。
これまでの経験では、「ごちそうさまでした」まで言える生徒、御礼のメールを送ってこられる保護者を持つ生徒は、教えれば教えるだけ学力が伸びていきます。
御礼のメールを送って来られない保護者というのは、⓵生徒が帰宅後、保護者に報告していない、⓶生徒が言った(はずだ)から、繰り返し言う必要がないと思っている のいずれかではないでしょうか。
⓵の場合、家庭内できちんとした意思疎通が図られていない可能性があります。
⓶の場合、おやつを出してもらったり誕生日プレゼントをもらうことが「当たり前」と思っておられるのかもしれません。そういう価値観は当然子供にも受け継がれるでしょう。
保護者がこちらに御礼を言えば、子供も「特別なことをしてもらったんや」と思うかもしれません。そういう積み重ねが、勉強へのモチベーションにつながるかもしれません。
3.について
こちらから「こんにちは」と言っても挨拶できない生徒、朝に来て「こんにちは」とあいさつする生徒、さらには良くないことをしたと指摘しているのに全く謝ろうとしない生徒がいたりします。
特に、「ごめんなさい」が言えない、言おうとしない生徒は増えてきました。そういう生徒は「反省する」ということを知らないので、勉強で間違っても、間違いを探そうとしません。そしてこういう生徒は「素直」ではないでしょう。
そうすると、学力の伸びに支障がでやすいです。
低学年から塾通いして受験勉強をスタートさせなくても、上に記したような「勉強以外のこと」を大事にしてしっかりと子供に躾ければ、入試までには十分間に合うでしょう。
こういう「細かい所」まで見ているので、保護者としたらたまったもんじゃないのでしょうが。
当塾が流行らない一因にもなっているでしょう(笑)
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